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この子にとっての「安心」って?

8月15日
読了時間: 4分

黒柴のニケさん、10歳。今回は4泊5日のお預かりです。

お父さん、お母さん、お姉さん、お兄さん。ご家族みなさんに囲まれて、本当に大切に、たくさんの愛情をもらって暮らしているんだろうなぁ。

ニケさんの愛らしい表情を見ていると、そんなことが自然と伝わってきます。

チェックインの日も、ご家族みんなで来てくださり、みんなでニケさんに「行ってくるね。すぐ迎えにくるからね。」と。

そんなニケさん、初日は緊張していたのか、とても静かに過ごしていました。

でも、少しずつ緊張がほぐれてくると、今度はお部屋に入ると鳴くように。

「ワンワン」と鳴いたり、「ワオ〜ン」と遠吠えのような声をあげたり。

なんとも寂しそうな声です。

しばらく鳴き続け、疲れて眠る。でも、少しすると目を覚まして、また鳴き始める。

きっと、大好きな家族を探しているのでしょう。

だからといって、ずっとお外で過ごさせてあげることもできません。

なんといっても、この暑さ。

朝と夕方以降ならドッグランで過ごせますが、日中は暑すぎて、とても外には出せない季節です。

そして、ご飯にもまったく手をつけません。

それどころか、器をひっくり返して、中身を全部床にまき散らしてしまいます。

お水の器も同じ。

こちらもひっくり返してしまうので、ボトル式の給水器を使うことにしました。

そんなニケさんの姿を見ていると、本当につらくなります。

大好きな飼い主さまと離れて過ごす寂しい時間。せめてここにいる間は、少しでも快適に、楽しく、そして安心して過ごしてほしい。そんな場所でありたいと、いつもそう思っているのに、ニケさんにとっては、まったくそんな場所になっていないように見えました。

どうしたら、少しでも安心して過ごしてもらえるんだろう・・・。


そんなことを考えながら過ごしていた3日目、少し変化がありました。

飼い主さまから「他のワンちゃんとの接触が心配」と伺っていたため、それまでは接触を避けていました。

ドッグランでは、ニケさんには広めに柵で囲ったスペースで過ごしてもらい、他のワンちゃんたちはその外で自由に。時間を決めて交代しながらランを使っていました。

ただ、お散歩の時だけは、私がリードでコントロールできるので、他のワンちゃんたちと一緒に歩いていました。

その時のニケさんを見ていて、ふと思いました。

「もしかしたら、ニケさんは他のワンちゃんと関わりたいんじゃないかな」「一緒にいた方が楽しいし、寂しさも少し紛れるんじゃないかな」

そこで、まずは私がリードを持ったまま、様子を見ながら慎重に他のワンちゃんと一緒にしてみることにしました。すると、まったく問題ありませんでした。

最初は、大きなラブラドールさんが少し怖かったようで、ニケさんが唸ることもありました。でも、ラブラドールさんがとてもいい子。ニケさんの気持ちを察してくれたのか、無理に近づこうとはせず、ちゃんと距離をとってくれていました。

小型犬のワンちゃんとは、自分からそばへ行き、一緒に木陰で休む姿も見られるようになりました。そして、少しずつニケさんが落ち着いてきたのです。

ちょうど涼しい日もあり、ドッグランで過ごせる時間を長くとれたことも幸いでした。

よかった・・・

相変わらずご飯はほとんど食べてくれませんが、それでも最初の頃に比べると、穏やかに過ごせる時間が増えました。なんとか無事に、4泊5日のお泊まりを終えることができそうです。

今回のニケさんを見て、改めて思いました。

飼い主さまと離れることへの不安や寂しさの表し方は、ワンちゃんによって本当にさまざまです。「この子にとって、何が安心なんだろう」「どうしたら、ここで少しでも楽しく過ごしてもらえるんだろう」その答えも、きっと一頭一頭違います。

まだまだ私にも、わからないことがたくさんあります。

こういうワンちゃんの気持ちを少しでも理解して、その子に合った過ごし方を見つけてあげられるように。私も、もっともっと勉強していきたいと思います。


 
 
 

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